お忍びデートをするのは彼女の家に行くのがベストだ。
ましてや小さな街だと行く所が決まっているので浮気がバレる確率が高くなる。
彩華の家に行くと母親は留守のようだった。
『あっ!先輩いらっしゃい!!』
彩華は玄関先で俺に抱きついてくる熱烈歓迎だった。
俺は押し込むように中へ入り、玄関のドアを閉めた。『今日はお母さんは居ないの?』
『うん!同伴だから早く出掛けていった。居た方が良かった?』
『居なくてラッキーだったよ!!』
押し当てられた牌乙の柔らかさに遮断機が敏感に反応して瞬時に硬くなった。
つづく